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会社を退職してからのリアルな話

福岡の移動途中で鶏白湯ちゃんぽんに出会いました 〜軽自動車で日本一周(13)

首都圏から九州までの旅が終わりに近づきました。12日目はフェリーで帰路につきます。

カーフェリーの出航時刻は深夜ですので、本日は玄界灘で寄り道しながらフェリーターミナル方面へと移動します。

佐賀県

「脊振山頂広場」での車中泊はとても快適でした。

昨日の雨は完全に上がり、これから天気は回復に向かうようですが、標高約1,000mにある山頂付近はまだ濃霧に覆われています。車内の結露を取ろうにも窓が開けられません。ヘタにガラスの内側を雑巾で拭いてしまうと跡が残りそうなので、エアコンで除湿することにします。

窓ガラスの結露が取れるまでの間、出発待機です。

車内が結露したおかげで「航空自衛隊 脊振山分屯基地」の出勤タイムと重なってしまい、下山途中の細い山道で続々と上ってくる迷彩服を着た方々のクルマとすれ違いました。

福岡県

最初の寄り道は「姉子の浜」です。

姉子の浜

こちらは海岸の目の前にある「二丈パーキングエリア」にクルマを駐めることができます。

観光ガイドによると「姉子の浜」は"鳴き砂海岸"とも呼ばれ、砂浜を歩くとキュッキュッと音が鳴るそうです。

砂浜に降りて歩いてみましたが、音がするような、しないような、ビミョーな感じでした。昨日の大雨で砂が湿っていたことが関係するのかもしれません。

海岸にはサーファーがちらほらいました。

関東地方に住む私には、九州各地で見られるお椀状の山々や島の形が珍しく映ります。

天気がよければ、きっと海に浮かぶ島々がさらにキレイに見えるのでしょう。

「姉子の浜」から少し移動した場所に「白糸の滝」があるので、そちらに向かいます。

白糸の滝

この日は月曜日でしたが、すでに数名の観光客らしき人がいました。
全体的な印象としては“秘境”というよりは、どちらかと言えばファミリー向きの趣かもしれません。

芥屋海水浴場

海沿いの脇道に一本入った先の「芥屋海水浴場」にも立ち寄ってみます。

天気は回復しました。空と砂浜のコントラストが素敵です。

夏休みまで1ヶ月半以上ありますが海の家の設営作業が始まっています。海パン姿で海に入る人もいました。九州の夏は早いですね。

旅の終わりが近づいてくると、今回の旅の意義について考えるようになりました。この旅の目的は何だったのか、そして何を得られたのだろうか、そんな他愛もないことをアレコレ考えてみます。

しばらく砂浜でボケっとしてからランチに向かいます。

鶏白湯ちゃんぽん かいの 糸島本店

訪れたのは「鶏白湯ちゃんぽん かいの 糸島本店」です。

お店は国道202号から少しだけ中に入った住宅街風の場所にあります。

鶏白湯スープのちゃんぽんプラス唐揚げとご飯がセットになった「ちゃんぽんセット」をいただきます。

素晴らしいです。

スープは優しく味わい深い。麺とスープの相性も抜群。うまく表現できないほどに美味しかったです。お店の方(奥さんなのでしょうか)も大変気持ちが良く、機会があればぜひもう一度食べに来たい思いました。

大満足したところで、ぼちぼちフェリーターミナル方面へと移動します。

門司駅

フェリーの出航にはまだまだ時間があるので、レトロな雰囲気が一部残されている門司の街を散策します。

駅の改札を出たところの真正面に構成文化財の「郵船ビル」があります。アール・デコ様式の佇まいが何とも優雅です。敷地を贅沢に使った低層ビルなので周囲の景観にも溶け込んでいます。

中にもお邪魔すると、建築当時からの状態が残されていました。

東京駅周辺では再開発が進み、由緒あるビルヂングがあっという間に失くなりました。門司のシンボルとして残り続けてほしいものです。

九州鉄道記念館

「九州鉄道記念館」を見学します。

さまざまな車両が展示されており、鉄道に詳しくない私でも楽しめました。

レトロな車両もあります。

私が子供の頃にもオデコに照明が付いていて窓枠を持ち上げるタイプの電車が走っていた記憶があるのですが、この車両はさらに昔に活躍していたようです。

昔の工業デザインは最近の合理的で無機質なものとは違い、どこか有機的で夢や洒落っ気が造形に表現されているところが私の好みです。

田村本店

旅の土産として酒好きの家族のために焼酎を買って帰るつもりです。あらかじめネットで調べておいた「田村本店」という酒屋さんに立ち寄ります。

ところが、どうしたことでしょう。「田村本店」の看板は見えるものの、どうやっても店に辿り着けません。GPSを頼りにしてもダメでした。

結局、土産の焼酎は諦めて、どこか他の場所でテキトーなものを調達して誤魔化すことにしました。やはり旅の途中に幾度となく見かけた物産店で焼酎の一本ぐらいは買っておくべきでした。

門司の焼きカレー

どうやら門司は「焼きカレー」が名物のようです。ネットで検索すると何件かのお店がヒットしましたので早速向かいます。

しかし行く先々の店で閉店の札がブラ下がっています。門司のカレー屋さんは毎週月曜日が定休日なのか、はたまたコロナの影響なのか??

仕方がないので、いつものカレーハウスCoCo壱番屋でいつものメニューをいつもの量と辛さで注文して腹ごしらえしました。もちろんいつも通りの味でした。

フェリーの出発間際まで門司駅の界隈で酒でも飲みながら時間を潰したいところですが、クルマの運転を控えているので、諦めて「新門司フェリーターミナル」に移動します。

新門司フェリーターミナル

今回の旅の帰路は、新門司港で東京九州フェリーに乗って横須賀港から首都圏に戻るルートです。

門司駅から丘をはさんで反対側の場所に「新門司フェリーターミナル」があります。クルマであれば20分程度の距離です。

フェリーターミナル到着後、チェックインを済ませて、あとは乗船まで時間を潰します。

これから乗る船を見物しに行くと、想像していたよりもデカいサイズでした。停めてあるクルマ達が小さく見えます。

ラウンジに戻りテレビを観ながらくつろいでいると、隅っこの売店が目に留まります。
そういえば家族の土産をまだ買っていなかったことを思い出したので、こちらで「博多 だるま」のラーメンを購入しました。

後日、自宅で食べた感想としては、まぁフツーに美味しかったです。ただ、このテの特産品は東京でもネットでも買えるんですよね。もうちょっとヒネりの効いたお土産でも良かったのかもしれません。

旅の間は夜の9時前には就寝していたので、そろそろ布団に入りたい気分になります。

そうこうしているうちに乗船案内が始まりました。

東京九州フェリー

新門司港を23時55分に出発すると、横須賀港には翌日の20時45分頃に到着します。ほぼ丸1日、船の上でノンビリと過ごせそうです。

フェリーの予約は事前にネットで済ませておきました。部屋のタイプは「ツーリストS」という1人用の個室です。軽自動車の場合、料金は乗船料込みで41,000円でした。
予約から乗船までの流れはとてもシンプルで、特に迷うことはないかと思います。

リンク:東京九州フェリー(別のウィンドウが開きます)

ざっとまとめると以下になります。

<ネットからの事前予約の流れ>

  1. 会員登録をしてログインする
  2. 乗りたい便を指定する
  3. 部屋のタイプとクルマの有り無しを選ぶ
  4. クルマが"有"りの場合、車検証の記載事項を入力する
  5. カード決済する
  6. 後から乗船手続き用のQRコード(PDFファイル)がメールで送られてくる(下船時も必要になります)

<当日の乗船までの流れ>

  1. クルマの待機場所の列に駐車する(順番は何となく判ります)
  2. 受付カウンターでチェックインする
  3. 船内に持ち込む荷物をまとめておく(航海中はクルマに行けないため)
  4. テキトーに時間を潰す
  5. 乗船案内がアナウンスされたらクルマに戻る
  6. 事前に送られたQRコード(PDFファイル)をスマホに表示しておく
  7. クルマの誘導係の人にQRコードを見せてスキャンしてもらう
  8. 誘導指示に従ってクルマを船内まで運転する

クルマから降りて船室に入れば船長のお出迎えがあり、あとはクルーが「右に行け」だの「左に行け」だのと、部屋の場所を案内してくれます。

「ツーリストS」の部屋の雰囲気です。窓はありませんが寝るには十分です。

ちなみに今回の船、「すいせん」の"ツーリストS"のドアは内鍵のみなので、部屋から出る際は貴重品を身につけたほうがよさそうです。つまり自分が部屋の外に出ると鍵はかけられない造りになっています。

私は内鍵方式でもまったく困りませんでしたが、お向かいの部屋の住人はかなり不満げでした。確か船が「はまゆう」か「それいゆ」になるとドアの鍵がQRコードになり外鍵も掛けられるはずなので、その事が不満だったのかな?

乗船が終わると船は静かに出航します。今夜はちょうど弦月です。ありがと〜ニッポン。さよ〜なら九州。またいつか会いましょう〜!

しばらくデッキで離れていく港を眺めた後、船内にあるコンビニ風の売店で缶チューハイを購入しました。

風呂も船内の探検も明日に回して、今日はこのまま眠りにつきます。

本日の移動距離:およそ220km(航路は含まず)